ビルベルギアを育てだして約一年。他のブロメリアにも興味が出てきました。ティランジアをはじめラシナエアやナヴィアやフリーセアなど挙げればキリがありません。今回はビルベルギアとホヘンベルギア以外に何か一つ購入しようと思っていました。
本当に楽しみにしていたので、案内のハガキが到着する直前に待ちきれずに、事務局の清水さんに電話でイベントの予定を尋ねたほどです。また、前日の夜は寝つきが悪く、会報のバックナンバーを見ながら、明日は一体どんな株が出品されるだろうと、何度もページをめくっていました。
待ちに待った当日、開始の15分前に到着してみると、会場には既に沢山の会員の方が、お目当てのブロメリアを物色している最中です。出遅れたという焦りと、久しぶりに目にする沢山のブロメリアを前に、一気に緊張状態へ、心拍数が上がり、口の中が乾きます。しかも、年に数回しか会うことのできない、同じブロメリア好きの人達との話もしたいのです。会場を歩き回ります。サイレントオークションには何が出品されているだろう?T'S TROPICALSは?スピシーズナーセリーは?目が回るような思いで、欲しい株を探しました。あっという間に開始の時間になりました。私はサイレントオークションに参加するために、通常の販売ではあまり軍資金を使わないように、一つだけティランジアを買いました。そして、オークションに出品された沢山の株の中から、目星を付けると、目当ての株に入札しました。結局は、興奮状態のまま、目当ての株全てを競り落とすという結果に。本当に良い株を沢山持ち帰る事ができました。以下で今回購入することができた株を紹介します。
Tillandsia sp. NOVAYellowSpike/Yellow FlowerCollected in Ecuador 1997T'S TROPICALSType:Ecuador:AZUAY:Ona, 2,700m saxicola,26 june 1997H.Takizawa & D.Cathcart TH970626(Holotyp:SEL)
日本ブロメリア協会の会報には沢山のブロメリアが紹介されているのですが、最近はRacinaeaやVrieseaでタンク型っぽい形をしたものがとても気になっていました。そして、この株の自生地での姿が、最近私が気になっているブロメリアの姿と似ていたので購入。しかも、会長とデニス氏が1997年にエクアドルで採集した株です。自生地の標高の高いので暑さには弱いそうですが、夏場に温室管理でなければいけるとのこと。涼しい風通りのよい場所を探して育てたいと思います。素焼きの鉢に軽石とバークチップで育ててみます。
私はこの株が今回のサイレントオークションに出品されているのを見つけると、是非とも落札しなければという思いになりました。
こちらの株は1996年開催のブロメリア国際会議のオークションに出品された、マーク・ディミット博士による交配種です。滝沢会長は、この株に強い衝撃を受け、ティランジアの交配に力を入れるようになったという象徴的な株です。その時の様子が会報で紹介されています。またその記事では交配種を創るにあたり、個体名を明確に扱っていく事の重要性が書かれているのです。私の目標はビルベルギアの素晴らしい交配種を創るという事です。私も高い目標を持って交配に取り組むという事に何かしらの示唆を与えるものであると感じました。是非とも落札しなければと思った理由には、そんな自分なりの物語を見つけたからです。
滝沢会長によるとブラジルはバーイア州チャパダ・ディアマンティナで採取された株とのこと。野生種です。
Hohenbeegia Leopoldo-Horstii ‘Black Type MCX1’
Selected clone from Self Pollinated seedlings of Hohenbergia leopoldo-horstii ‘Dark Type’
Selected clone from Self Pollinated seedlings of Hohenbergia leopoldo-horstii ‘Dark Type’
説明にあるように“MCX2”というコンパクトタイプがあるようで、そちらも育ててみたくなります。
枯れかかっている親株が小さいので、コンパクトなペンナエかと思いましたが、写真の倍ぐらいにはなるようです。葉は硬くしっかりして、色はシルバーです。隣の親株の葉は緑なので、大きくなるに従って葉は緑になるかもしれません。
また鉢ごと購入なので、会長の使っている植え込み材のままです。この写真を見た方にアクアリウムの濾過フィルターに入れて使うセラミックの濾材だと教えて頂きました。軽石に比べ一粒一粒がとずっしりと重たいです。セラミックの濾材を使っている理由は聞けませんでしたが、植え込み材に付いてはそれ程気にしなくてよいとのこと。
こちらはサイレントオークションのブースにあった大きなクランプを、突然会長が突然株分けをはじめ、一株ずつ購入できることに。目の前で会長の株分けを見ることができると興味津々で眺めながら、一株購入することに。家に帰り始めてコルク仕立てにしました。実際に自分でコルクにつけて見るととても面白く、少しずつ小さいティランジアも集めようと思いました。
縁があって、数ヶ月前に譲っていいただける事になったドミンゴス・マルティンスをフェスタの日に受け取りました。僕がブロメリアを育てるきっかけになった株と同じものです。この株が自然から採取された事自体奇跡的なことのように感じます。ウィットマンからビードルに渡り、現在ある数々のビルベルギアに豊かな表現型を与えた株です。
さて、この株を使って色々とやりたい事がありますが、一番重要なことは、滝沢会長がやってきたように、このドミンゴス・マルティンスを維持し守っていくことです。その他にもやっぱり交配種の親として、このドミンゴス・マルティンスを使いたい。また、混乱の原因でもある自家受粉の実生を自分でも成功させ、どんな株になるのか見てみたい。そしていつの日か余剰株ができたとしたら、日本ブロメリア協会のサイレントオークションに出品することが恩返しになるのではと考えています。ひとまずは健康で立派な株に育て上げ開花させたいと思います。
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返信削除コメント失礼いたします。
返信削除素晴らしい株をお持ちですね。
惚れ惚れいたします。
特にオリジナルのB. Domingos Martins をお持ちとは。
夢のようですね。
ちなみにこちらのT. sp NOVAをお分けいただくことは可能でしょうか。
不躾なお願いで大変申し訳ございません。
何卒よろしくお願いいたします。